いよいよ厳冬期に入った感のある遠州地方。
拙寺というか私が承る法事や葬儀のスタンスについては、よく事前に聞かれる場合がありますが、基本的に「ご都合におまかせします」というところで「ああしろ、こうしろ」などと注文をつけたり指示をするようなことはいたしません。私の知る限りのアドバイス的な事は添えさせていただきますが・・・
法事ではまず自宅御内佛前、本堂のどちらをメインでやるかがポイントとなります。主な法要でない方はご挨拶(短いお勤めと焼香)程度です。その選択は施主の都合ということになりますね。
中にはそのどちらかの「副」の方を省略して本法要終了後に墓参というコンビネーションもありますが・・・
自宅主・本堂主、双方どういった利点があるかといえば、自宅での本法要は長時間畳の上で座することになりますから「足が辛い」ことがあげられましょう。拙寺には椅子が用意されていますのでその点はクリアできます。
また「自宅省略」には何より自宅の清掃整理整頓が不要ですね。自宅に人を招くということはそれなりの覚悟と準備が必要だということです。
ということでその辺りの「利益」についてお知らせしていますので、最近は「お寺メイン」のご依頼が多くなってきました。
昨日はスタートがご自宅で「副」、「主」が本堂のお約束でしたが、朝は今冬一番を思わせる本堂内の冷え込み。
あまりにもご自宅内が暖かったものですからそのギャップは「ちょっとシビれる」と思い、それを告げて、自坊へ。
一つ余計に羽織るなり、マフラーを着用するなり各自防御態勢万全に願います・・・と。
そうしたらびっくり、皆さん相当その投げかけに余程警戒したのか、おそらく家のありったけの毛布とひざ掛けを用意されてからの着座でした。
ストーブは4か所設けていましたがあの空間では「気休め」の部類ですからそれはそれで仕方がなかったですね。
毛布持参は全然大袈裟なことでなくみなさんそれについて何ら問題ないというところでした。
これから年明け2月にかけて本堂での法要がありますので、事前に「そういうのもアリ」と紹介しようと思いました。
また昨晩の通夜は開式前の「生バイオリン演奏はアリ?」など打診されましたが「問題なし・・・」ですね。すばらしい雰囲気でずっと聞きほれていました。何か、それら一同の気持ちを私の登場によって「ぶち壊し」にしてしまわないか心配したほどでした。
さて、近江の晩秋の湖東三山(百済寺・金剛輪寺・西明寺)は最近特に一層人気に拍車がかかっていることは肌で感じているところですが、その理由は何と言ってもスマートETCの開通です。
それまでの歴史的名称が使われていた「秦荘(はたしょう)パーキングエリア」が2013年のスマートインターチェンジの開設から「湖東三山パーキングエリア」に変わっています。
渡来系の「秦氏」の通り以前は秦川村→秦荘町。そして愛知川町と合併して愛荘町という変遷がありました。
その出入り口からそれら3つの寺参りの距離が一気に縮まりました。特に「金剛輪寺(松尾寺)」などはまさに目と鼻の先です(場所はここ)。
金剛輪寺(お寺のHP)も天台宗のお寺で、スポンサーとしては佐々木氏であったことは間違いないところで(本堂建立は佐々木頼綱)、百済寺と同様に信長の手で火を掛けられています。
ただし何とか全損は免れ今残る建造物等、国宝クラスまたぞろですね。
勿論この寺も城郭を意識した作り、僧兵を抱えた佐々木氏配下の寺だったのでしょう。坊舎址は曲輪状、参道の石垣等百済寺と同様でまったく「城」のイメージです。
齢を重ねると「富士山と紅葉」が恋しくなるといいますが、そりゃまんざら嘘ではないですね。結構「美しい!!」と唸ってしまいました。たくさんの人たちが集まる理由も合点。
表記「往き易く・・・」は「大無量寿経」の文言。
浄土系の坊さんならまず知っている「易往而無人」から。
蓮如さんの御文にもあります。ホントは「だけど人は居ない」という最大の皮肉の部分ですが、その辺りは各御検索を。
「心」と「信」が大切であるところを記した部分です。
百済寺と同様、人だらけ。「紅葉の嵐」、「圧倒」という感覚では「こちらの方が好み」という方も多いのでは?
そうは言っても墓石(宝篋印塔)には注目してしまいますが、池のほとり(⑥⑦⓼⑨)には近寄れませんでした。
しかし最後の石塔は「ちょっとね・・・」の溜息。
重ねりゃイイというものではありません。興ざめ。
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八木 (月曜日, 12 12月 2016 14:46)
昨日は、お世話になりました。住職様のおかげで寒さ対応でき、無事母の49日の法要がすみました。京都も早速2月4日・5日を計画し、どこを周ろうか、楽しみが出来ました。
今井一光 (月曜日, 12 12月 2016 15:46)
ありがとうございます。
またHPとブログにも遊びに来ていただいて。ちょっとしたサプライズに感激です。
楽しい京都のお話をお待ちしております。
気を付けて行ってらっしゃいませ。