「おんぼろ“軽トラ” 人気沸騰の謎!?」 NHK

驚きと合点。

アメリカで軽トラブームに火が付いているようです。

昨晩の「所さん・・・」という番組の件。

こちらは年初に拙寺「除夕の鐘」が取り上げられて以来適宜チェック視聴していますが、番組は標記タイトルの如く「軽トラ人気」の件でした。

 

アメリカの中古車輸入には「25年ルール」(直販されていないクルマは、製造後25年経過しないと輸入できない)があるため当然に年式の古い「おんぼろ」が集められるのですが、それら軽トラのみを扱う専門の業者などが起業して整備して販売するシステムが出来上がっているとのことでした。

例として廃棄料を支払うようなクルマが海を渡ると50万円近くの値に跳ね上がることもあるそう。

 

便利に色々なフィールドで活躍している姿を見ましたがアメリカ人の中からも「キュート」だとか「イカしてる」、「カッコイイ」と憧れにも似た好評を得ているようでした。

なるほどアメリカ人の感覚はなんと素晴らしいものか・・・と思ったのは私だけではないでしょう。

中には凝りに凝った改造もありましたが、どう乗ろうが勝手という感覚が溢れていました。

 

軽トラは当家でも息子と取り合いになるほどの人気車種。

私は寺男になって雑用をこなそうが檀家さん依頼のお仕事のヘルプであろうがまさにあらゆるシチュエ―ションに対応してくれます。時として「クルマを貸してください」という依頼が檀家さんからありますが、これはすべて軽トラです。

「お寺に1台」は常識ですね。

 

私ども家族は首都圏に居たせいかやはり軽トラの使い勝手の良さは当初より感動ものでした。海でも山でも何でも来いですからね。

だいたい青山通りを走っていてフェラーリだのベンツ・BMWの類との遭遇はまたぞろありますが、軽トラとなると見つけるのは困難なくらい。きっと目立ちますよ。

何より近距離チョイ乗りには絶好の便利グッズです。

 

さて、「そりゃお前が悪い」と御指摘をいただきそうですが、私には「軽トラ事件」を起こした下手人との「名誉」をいただいているようです。

私が当地でお世話になるようになって5回の寺院住職関係の葬儀(うち1回は父親)に参加していますが、その最初に伺ったのが当大谷派寺院の葬儀でした。

 

ぶっちゃけ坊さんの葬儀たるもの、ハッキリ言ってその参加は結構辛いものがありますね。一般の葬儀よりも色々面倒というところは御推察いただけることかと思いますが、私の場合はその手の超かしこまって在家のそれとは案外違った堅苦しさと私の元来の無知からくる「どうしていいかわからない病」に陥ってしまうのです。

葬儀が当流のものとなれば他流の客僧という立場で無く、「知らなかった」では済まされないというプレッシャーがあることも確かですね。

 

そちらのご住職は祖父・父の代からお世話になった方でしたのでその際すすんで参列させていただきました。

たまたまその際、空いているいる車が軽トラしかなかったので

デカいかばんを荷台に放り込んでそちらの寺に向かったのでした。いつもの仕事用の軽自動車は車検、あと一つの遠乗り用のRV車は絶不調の時でした。

無理してRV車を出したとしてもどうにかなるという自信はありましたが、葬式に「R」・・・リクリエーショナル・・・で行くより軽トラがイイという頭が働きましたので。

 

ところが、この私の「軽トラ」での来訪が物議をかもしたようで、その後になって組の長にブチ怒られました。

私としては事情を説明して「そんな怒られる事?」という気持ちで唖然としていましたが、そういう時は「レンタカーを借りる等での対応」というご指導をいただいたワケです。

 

そのあとまた他流の葬儀にも参列させていただきましたが、その時も相方が別の用事に使用するということでやむなく軽トラで登場したことは言うまでもないことです。

レンタカーを使用するといっても当地にレンタカー屋など聞いた事がありませんし、そこまでして葬儀に参加する気にはなれません。

まぁ「来なくてイイ」ということなのでしょうが・・・

 

アメリカでは素晴らしい乗り物と好評を得ているにも関わらず田舎の坊さんの固定観念はちょいと寂しいものと感じた次第です。もっとも私が充分にドップリ、田舎寺の坊主です。

まぁ自坊の雑務を外注に出せる余裕があるお寺様に軽トラは不要でしょうからその理解は無理というものでしょう。

 

画像①は番組キャプチャー。また軽トラ、フル活躍の図。