現世とあの世の境界線  六道の辻の謡曲「熊野」

それは体調が狂うかも。昨日の降雨はかなり驚きでした。

先般、立秋前に「秋を感じた」の如くのことを記しましたが、その後40℃近い気温を体感したものの、この2,3日はぐっと温度計の数値は抑え気味になり昨晩辺りは27℃程度まで下降しました。

関西の暑さは依然として凄いという事はニュースで知っていますが、ここ数日の遠州ときたら大騒ぎするような暑さにはなっていません。むしろ夜間など涼しいくらいで、息子は京都の暑さから10℃以上ともなる環境変化に、対応できなかったのかイキナリ風邪の症状の申告。

 

まぁ久々の実家に帰って気の緩みが出たこともありましょうが、この温度変化(厳密には気圧の変化?)によって変調をきたす人達は多いようです。

昨夜半からもかなりの降雨があって外は秋っぽいですね。

8月15日は当山は戦没者追弔法要兼盂蘭盆会の2回目の「8月の法要」の開催日。尚且つ相良灯篭流しには息子に出仕してもらうことになっていますので「体調が不調です」などの言は寝言の部類として一蹴することにします。

 

昨日夕刻に御前崎の町内を通過しましたがそこかしこで「お迎え」の火?の赤々とした炎を目にしました。

其の手の風習がハナから無い当流世界に育った者としては「墓道氏」の語るその「決まり事」についてまったく興味津々。「午前1時に寺(彼の菩提寺)に集合して法要開始」というのも驚きでした。

 

「火」についてはかなり以前、小田原で「どんど焼き」を庭でやった家がその火の不始末で家を全焼したという件を聞いていますので、「大丈夫かよ・・・」と思ってしまいます。

 

さて京都の「六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)」というお寺は八坂通を隔てた建仁寺の流れのお寺で「小野篁」旧跡の寺、こちらには特別な「お迎え」の流儀があります。

それが「迎鐘」です(場所はここ)。

往古より8月の初旬の数日間この鐘を衝いて故人を迎えるという風習があって、行列ができるほどになったとのこと。

鐘を衝くというのなら、火事になるリスクもないし、明るいうちに済ますことができて足元悪しということもありませんね。

 

「六道の辻」や「六道珍皇寺」については色々掲示板をそのまま画像添付していますので割愛。

私が目をやったのは

 

謡曲「熊野」の 「清水詣」より とあります。

 

「愛宕の寺も  うち過ぎぬ 六道の辻とかや

 げに恐ろしや このみちハ めい土にかよふ なるものを」

 

「熊野」といえば「熊野(ゆや)の長藤」の熊野(ゆや)を思い起こします。清水詣での桜を見て心中母の病を思いながらも舞いを披露しました。