遠州の地で二宮尊徳の名を見るとは・・・掛川城

掛川駅も勿論ですが、掛川城周辺には出向くことがよくあります。そうであってもあの城に上って見ようという気がなぜかおこりません。

誰が何といおうとも歴とした「城」ですから景色絵的には申し分ないのですが・・・。まぁ色々ありますが・・・(正確な資料に基づいて建築されたものではない、再建した高知城をさらにコピーした・・・等)。ただし木で再現したという点がウリのようです。

展望台にでも上って風景でも・・・という気持ちで、料金、天守閣・御殿 410円(二の丸美術館セット510円)と駐車場代の支出に納得できればそれもヨシです。

 

かなり以前、東京の叔父夫婦を観光を兼ねて案内したことがあるもののそれっきりですね。

この城は「入館」するより外から眺めているのがよろしいかも。

そして「セット」でこの城を見るのなら、小笠山砦からのものあるいは近場の掛川古城から、また北の「美女木城」からのものもいいかも知れません。

そろそろぶらっと行こうかと思っていますが・・・重文指定の御殿の「企画もの」によってですね。

 

今のところ大河ドラマ放映(山内一豊)をピークに日本人の入館者は減少傾向で、今は外国人観光客で赤字は免れていると聞きます。

ハコものはメンテが大変ですからね。うかうかしていると赤字のタネになるかも知れません。

 

私が掛川古城(またはこちら)周辺をブラつくついでに気になったのは二宮尊徳の文字。

「なんでここに!!」と驚いたものです。

古風で立派な建築物が、立地的にもお城の真下に鎮座しています。

こちらの講堂もまた国の重文指定になっているのですが大日本報徳社という公益法人だそうです。

尊徳の門人が当地でその思想を広めたということですね。

 

金次郎(二宮尊徳)といえば小田原の栢山に生家があります。

私は小田原に生れて中学校2年まで過ごしていますが、キリスト教系の幼稚園時代からずっと「金次郎の偉さ」というお話は「耳タコ」でした。

そして、ずっと小田原限定あるいは小学校の校庭の片隅のみに立つ「偉人」であると考えていましたので。

 

性格がねじ曲がっている私は小学校高学年ともなると、あの薪を背負って本を片手に歩くお馴染みの銅像の姿を見て、「アレじゃあ危なくて歩けやしないだろ、早いところ家に帰って勉強した方がはかどるかも・・・」と吹いていたことを思い出します。

誰か大人の言っていたことを聞きかじった受け売りだったでしょうが。

お国によっては今、「歩きスマホ」は罰金の対象とも聞きますし。道悪の野山でアレはないでしょう。

演出やり過ぎの感は今も思います。

 

今度の「先人たちの底力 知恵泉」は尊徳にスポットをあてるそうです。

NHK Eテレ 午後10時00分~午後10時45分

「小さなことからコツコツと 二宮尊徳・人生立て直し術」

とのこと。

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コメント: 2
  • #1

    くりくり (日曜日, 18 10月 2015 11:35)

    私がいちばん歴史を感じるのは報徳社講堂ですね。
    1回だけ中に入り、見せていただいたことがあります。お城かと思うほどの重厚な外観がよいですが、何よりもすばらしいのは、この講堂はまさに演説のため会場であるところです。心は報徳思想、生活は勤勉、資金は組合と運用、教育重視と学校設立などなど。そんなことを雄弁家が熱く語ったんだろうなと思います。自由民権とか大正デモクラシーの匂いがします。現代のホールはどこも立派ですが、漫才や歌謡ばかりですからね。


  • #2

    今井一光 (日曜日, 18 10月 2015 21:00)

    ありがとうございます。
    報徳関係では小田原にこのような立派な建物はありませんでした。
    それだけに遠州の地にこれほど立派な建造物が建てられていることに
    驚きました。
    建物が伝承していることに、仰るようにたくさんの人々がその場に集まって
    大いに活用されたこと、遠州人の生真面目な一面も覗えます。
    掛川の「たからもの」といっても過言ではないですね。