福島から、東京から、お集まりいただきました

市制施行10周年記念事業「紙芝居」『福島県浪江町請戸小学校物語~大平山をこえて~』のイベントが昨日拙寺本堂で開催されました。牧之原市内で19日2回20日2回計4カ所でのイベント開催となりますが、その初日2回目の会場となっていました。

直前にポツポツ来ましたがそれだけで何ら問題なし、それよりも本堂内一杯となって驚かされました。

檀家さんにも以前から告知していましたが、何せ1830~ということで「難しいのでは」と考えていました。しかし本堂に入ってびっくり、ざっと60名以上はいらしたようです。知らない顔ばかりというのも・・・。

 

気の毒だったのは当方扇風機のみの対応。

相当の熱気と蒸し暑さに福島から招いた先生方二人も大きめタオルで汗を拭き拭き熱弁を振るっていました。


地理的感覚が浅薄な私にとって福島というと、どうしても原発の方を第一義に考えてしまいますが考えてみれば「地震と津波と原発のトリプルパンチ」を食らった場所でしたね。

請戸小学校は海岸線から近い(浜通り)街の、全校で100名を欠けるくらいの小学校。「3.11」に一人の遭難者も出さずに山に逃げ切ることができたお話です。

着の身着のままで津波の襲来を振り切って家族の再会が出来て安堵した途端に原発の退避勧告が出たそうです。

 

今回は津波から子供たちをどうやって逃がすことができたかがテーマでした。地域ではその時は「大平山」という高台に「逃げる」ということが暗黙の了解となっていたようで、途中心配して避難の列に声を掛けてきた父兄たちを遮って全員をとにかく「山へ連れて行くこと」にこだわったそうです。

日頃からの被災想定と訓練が大切であることがつくづくわかりました。最近、時間が経って大分忘れかけていましたからね。

 

ディスカッション形式の質疑応答の時間ではやはり原発についての質問が圧倒。静岡に住まわれている人たちですからそうなることは致し方ないでしょう。

昨日来た「広報まきのはら」の市民意識調査で浜岡原発について「停止しておいた方がイイ」が過半数(52.3%)とありましたが、みなさん特に子供を持つ親としては気がかりな点でしょう。

 

やはりギリギリのところをかいくぐって(九死に一生を経て)、何とか息を継いだところでの「避難勧告」というのは辛すぎます。「冗談じゃあない」私たち住民に苦難を強いてなお首都東京への被害想定を勘案すれば再稼働の選択は無いと思いますが。

 

とにかくボランティアの人たちがしゃきしゃき動こうとしている様子を目前にして圧倒させられるばかりでした。

 

スタッフの皆さんご苦労さまです。 20日もあります!! 

 

8月20日(木) 午前10時~    史料館

        午後1時30分~ 細江コミュニティセンター