「聞き做し」は「あんた アホやな」高草山

金曜日の静岡での所用は午前中で終了したため、いいお天気ということもあって途中の高草山に向かう事としました。

 

 最近のETCにアホらしいほどの値上がり感を抱いた私は、時間厳守の往路は東名で、復路は節約の為一般道を使うことを心掛けていますが、走っているうちに適当に「ここ寄って行こう」とフラフラと寄り道してしまいます。

というか、最近色々ありましたので、体の方が鈍っていたことから、「うまい空気を吸って鳥の声でも聞こう」という突発的な思いつきを実現させたということです。

 

 しかしETCに関してはどこでも東名から迂回してきたバイパス系国道が混みまくっていることを耳にします。

高速料金を低くしていた方が①物流が効率的に②人件費も効率的に③遠方地が気軽に近くなって観光業界にプラス等、経済的にむしろよろしく働くと思いますが・・・。

 また狭い道が渋滞して余計な交通事故が増えることも考えられ、道路付近の住民もこの事象(車両の流れ込み)には閉口していることでしょう。

 

 さて、高草山に関して、いつか駿府の西方を護る大土塁風の記し方をしたと思います。

いわゆる「東名日本坂トンネルの山」と言った方が早いくらい山系としては十分にその働きはありますが、厳密に地番としては藤枝市岡部と焼津境界線上の山となります。山頂に上がったとしても日本坂トンネルの長さから推測できますが駿府方面へはまだ山を越えて行かなくてはなりません。

 

 しかし、往古より当然の如くトンネルなどというものは掘られていませんので人々はあの急な山道を超えて行ったことは違いないところ。あるいは東海道はこれよりもっと北を走っていますのでその谷あいを通る道に迂回したことでしょう。

 やはり駿府という場所が高草山系―安倍川という自然の要害に囲まれているということをまさに感じさせられました(場所はここ)。

 

 標高は約500mで一見お気軽さはありませんが、山の各所に茶畑があって、旧街道をベースにしたのでしょう、農道が整備され高い位置まで車で行くことができます。

ただし殆どが原生林といっても過言ではありません。

よってまさに自然に包まれた感のある場所でもあります。

また、当地における「随一の夜景」ともいいますが今更「そんなもの」という感じですね。

 

 登頂コースは数本ある中、当然に車両を使用できる道を選択(県道213号関方バス停より)しました。一つばかり早めに車を乗り捨てて山頂を目指したため30度以上ありそうな急傾斜面を余計に上るハメになりました。

 

 その分十分なほど本来の目的「うまい空気・鳥の声」は堪能できました。

ブログではこの季節には必ず登場している「子規」でお馴染みのホトトギスと鶯の競演。

「子規」はその名もホトトギスの異名ですし、彼が発刊した雑誌「ホトトギス」もまさに自身を譬えたもの。

 

 ホトトギスの口の中は真っ赤であることから結核を病んで吐血する自身とそれを重ねて「自虐」的な名乗りをしたものですね。

 

 そして「聞き做し(ききなし)」と言えばホトトギス。

ずっと聞いていると私にはやはり「ほんま アホやな」か「あんた アホやな」と聞こえてきます。「ん」は小さくです。

 

 昼食も取らずペットボトルも持たずに行き当たりばったりで上って家に5時頃帰宅して驚きました。本日世の中は結構暑かったようですね。

 山の休憩所のテーブルの上で昼寝でも(へろへろになったため)と思いましたが涼しい風で風邪でもかかったら大変と、その一瞬の快楽は思いとどまったほどでした。

 

 結核は昔の病で今は完全に克服されています。

しかし熱中症などは私の学生時代でさえあまり聞かない話、まさに最近出現した病ですね。

この日も色々な場所で子供たちが救急搬送されていたようです。

 

 高校時代のサッカーの夏合宿の練習を思い出します。今となってはナンセンスですが水の一滴も飲むことは許されない時代。日陰で休むなんて「ぶっ飛ばされもの」でした。どこがどう変わっちまったのでしょうかねぇ。

 

 頂上には太平洋戦争中ソロモン方面で亡くなった方々(20万人といいます)を弔う無名戦没者の碑が太平洋を向いて建っています。

 

 「平和への祈り」という言葉を見付け思わず手を合わせて「なまんだぶ なまんだぶ」。

そして色々な思いもありましたので自分なりにご挨拶させていただきました。