「イイね ならぬ 言い値」打出の小槌 日本

「核燃料サイクル政策を推進する」と政府は今年の4月に閣議決定しました。

原発廃止方針から原発推進へと180°方向転換した政府は今停まっている原発をバンバン再開させて「フル回転」させたいとの趣。

 

 しかし原発から出る使用済みの再処理用核燃料や再処理できない高レベル放射性廃棄物もバンバン出てくるということになりますが今のところ無策。

溢れる「産廃」については当たり前のことで、推進の旗を振っている方々も大いにそのことは分かっていることですが、何故か棚の上に押し上げてまた、最善の対応策というものを聞いた試しがありません。

 

 首都圏から離れている色々な地方にその処理場の建設を、例によって「安全」という言葉に「まとまったカネ」をチラつかせながら打診しているようですが、今のところ「ハイ」といって手を挙げる地区は出ていないですね。

 

 それほどに安全を御主張されるのであるのならば東京都港区の湾岸(東京湾)や千代田区永田町(国会議事堂)の地下に深い穴を掘って埋めればすべてまるく収まるのではないでしょうか。トーキョーでもあの辺りに住まう人は少ないですしね。

 

 ちなみに勝手に決めた候補地の数々の中、上記は入っていません。まあ、交付金をバラ撒いて過疎地を候補に挙げるというやり方はどう見ても御仁たちの腹の中は「アレは危険物」ということ、それは一致した見解でしょうね。

見え見えなのに「安全」と主張するのは国民を愚ろうしているとしか言いようがありませんね。

 

 先日、新聞紙上を賑わした六ヶ所村に返還された核のゴミについて記します。

イギリスに処理委託して帰ってきた価格が税関への申告から判明したそうです。輸入品扱いになるのですね。

ドラム「1本あたり1億2800万円」だそうです。

私の如くの素人にはそれが高いのか安いのかよく分からなくなってしまいそうな数字ですが、これはこの委託が始まって以来の最高額だそうです。

当初の価格の3倍に跳ね上がったそうですが、日銀の物価2%目標を遥かに凌いでいます。

 

 青森の六ヶ所村の再処理工場が頓挫して、足元を見られているとしたらイギリスもかなりあくどいですね。

でも、そんな処理費の勘定がどれほど騰がったとしても痛くも痒くも無いというのがこの世界。

 

 「イイね」ならぬ先方様の「言い値」が通ります。

何故なら電気料金を値上げすれば「イイだけ」ですから。

 

 一応記しておきますが、中部電力は4月末に2015年3月期の連結業績予想を発表しています。

それによると最終損益が何と120億円の黒字だそうです。

浜岡原発を稼働しなくても十分儲かっちゃっている図式ですがねぇ。

もっともっともっと、もっと儲けてどうするのでしょう。