近江でも御縁がありました 祖父江省念師

堅田の大型バス駐車場に一旦は駐車したものの、光徳寺さんまではちょっとした距離があり、そちらまで雨中皆様で歩いていただくことは気が重いことでした。

 よって運転手さんにお願いして、堅田の極細の道をさらに堅田歴史資料館前の小さなバス停車スペースまで進入していただきました。

そちらからは100mもありませんのであとは勢いだけですね(距離感)。

 

 画像は遠足の一コマ。光徳寺さん本堂内です。

外は肌寒かったのですが、堂内は既にストーブで暖められていました。御用意切に感謝いたします。

 

 「ビデオ上映30分程度」を用意されていると事前に聞いておりましたがその内容までは存じ上げていませんでした。

 行ってなるほど「祖父江省念師」による節談説教(ふしだんせっきょう)、「源兵衛の生首」が用意されていました。

お話としてはさせていただくものの、実際の祖父江正省念師の「絶妙」を未だ皆さまに披露する機会が無かったため、いい御縁をいただいたと感激いたした次第です。

 

 祖父江省念(故 真宗大谷派有隣寺住職)と言えば「節談説教」と云われるくらいのその世界の大御所だった方でその説教形態を世間に流布させた人と言っても過言では無いでしょう(→大根屋)。

~現在の有隣寺さんのご住職はお孫さん(女性)の代となっておりますが、祖父の節談説教を「相続」しています。

 

 その法話の形態は講談や落語等の原形とも云われ、今でも各地で「節談説教大会」なども行われています。

私は、確か小澤昭一と永六輔が各種節談説教を紹介しているテープを聞いたのが始まりでした。

 吉祥寺の叔父は築地本願寺はじめ北陸で催されることの多いその会に、ここ数年欠かさず夫婦で駆けつけているほどのファンですね。

 

 祖父江師の風貌は既に「仏」の姿、口から出てくる法話も「仏」の慈悲の如くです。

真宗独特の法話のポイントに観客が「なまんだぶ」と応ずる「受け念仏」でも有名な人ですが、その「受け念仏」もなかなか聞こえなくなった昨今だそうですね。

 

 祖父江省念師は8歳から高座に上がり経緯は分かりませんが北海道の旭川別院で過ごしていると聞きます。

そちらで15歳の時、近くの遊女を集めての高座のあとに、その中の女性の自死につきあたり、そこから「その死」について無駄にする事が無いよう自分に言い聞かせて、術を磨いたそうです。「人を生かす法話を」と。

 

 真宗の法話の妙、神髄の方でした。

お声だけでしたら膨大な量を公開しているサイトもありますので、よろしかったら検索してみてください。