今回の大河ドラマは原作が無い?

3日は平塚商工会議所主催の小和田先生の講演会に久々行ってきました。先だっての静岡での講演会は土曜日の午後、法務のためパスしたのですが、同じ題材であったことと、小田原の所用も兼ねて少し足を伸ばしたというわけです。平日開催は本当に助かります。

 

 講演会場は平塚駅前のホテルの宴会場、参加者もざっと100人以上は軽く超えていましたね。会場の都合で予約をお断りした人も出たとのこと。

本来は企業経営者を対象にした講演会のようでしたが、何故か私も便乗させていただきました。

受付にて「遠方より有難うございます」などと言われてちょっと照れくさかったのですが。

 

講演タイトルは「名軍師 黒田官兵衛に学ぶ経営戦略」です。

商工会議所の企画ですから軍師としての差配を会社経営とあわせるのも当然のことです。

何時も同様新しい情報と楽しい時間を満喫させていただきました。

 

特に「そうなの・・・」と思ったことは今回は原作無しで脚本家が一編ずつシナリオを書いているそうですが、時代考証という責任に於いて、一語一句見落としの無い様台詞のチェックまで行うそう。

また原作があるとややこしいことがあるので、今回の形の方がやりやすいそうです。時代考証上、正しく変更をしたとしても原作から逸脱すれば視聴者からクレームの嵐になるとのことです。歴史というものは研究が進むとこれまでそれが正しい説と思われたことが実は間違っていたということが判明するなどままあって、古い時代の小説を元に劇を進めれば、新しく研究が進んでいる事象と齟齬をきたすことになってしまいます。

 

 どうやら当初は司馬遼太郎の「播磨灘物語」を原作に描かれる選択肢もあったそうですが、やはりそれらの理由から参考程度にとどめ、ドラマの進行は貝原益軒が編纂した「黒田家譜」を元に進めているようです。

小和田先生も江戸時代に編纂されている各家の家譜数ある中「黒田家譜」はその良質性を讃えていました。

ただし幕府を憚って耶蘇(キリスト教)入信に関しては濁しているそうです。