電話「最近パソコンの調子はいかがですか?」

金曜日は信じられないような暖かさに恵まれました。

初夏の如くの陽気で気分爽快、勿論半袖。

境内を見ればシダレの梅と先日キョウチクトウの跡に植えた紅梅が咲いてくれていました。

 

 さて、暖かくなるとお寺にも歓迎されざる者が現われて、警戒は怠れませんね。

1つには春先にカラスの営巣があってその下見に訪れる連中がカーカーやっているのが気になります。

あ奴らに目を付けられたら大変ですからチェックは怠れません。彼らの繁殖期の攻撃性は墓参どころではなくなってしまいますので。

 

 先日の仏教会の寄合では不審者が動き出しているとの情報がありました。不審者といってもたかが「賽銭泥棒」、されど建造物侵入、窃盗犯の侵入には閉口です。

この手の仕事をするからには余程の困窮をも予想され心情的には同情できるものの、相手は時としてドライバー等を持つなど「必死の抵抗」をも予想されるので、油断できません。

 夜間パトロールに日本刀(境内で振り回すには銃刀法違反にならないかと)を持ち出すわけにもいきませんので、私はアメリカのポリス必携の「マグライト」という懐中電灯を夜警に使用しています。

相当昔にハンズで購入したものです。

 約40㎝の細長い円筒形のそれはズッシリ重たく、まさに鉄の棒、身を守るに一応威力を発揮してくれると思っています。

 

 標記は家族が一瞬騙された勧誘セールス電話の第一声。騙しのテクも巧妙化しています。

以前にも記しましたがナンバーディスプレーにより「0120」の発信先はキャンセルしていますが、最近は通常の発信先もあって困りもの。

的外れな婚活などの勧誘は一笑して切れますが、「パソコンの具合?」といえば、プロバイダー、接続業者、本体購入先、インターネットセキュリティ等何かと心当たりがあるもの。

つい相手のペースに乗りがちになってしまいます。さんざんこちらのの情報を聞き出して、何かの勧誘を行うという新手の方法ですね。流行りの詐欺もそうですがまず最初は電話からです。皆さまもくれぐれもつまらないことに関わられませぬよう。

 

 土曜の午前中、一番「参った」と思ったのが、例の「エホ○」という宗教団体の勧誘です。

いくら私どもが暇そうにみえるからといって彼らの勝手な「突撃、寺への肝試し」を土曜の午前の法事直前に御接待申し上げる余裕は当方もさすがに持ち合わせていません。

「暖かくなったから廻ろうか」という気軽な気分でもって、受け持ちエリアの寺院にも突撃して追い払われる(どちらの御寺院も「つきあっちゃいられない」と辟易としています)という試練を味わって、また「人の話を聞かない」狭量な坊主の態度を「観察」してやろうという魂胆もあるのか、彼らの気まぐれ突撃訪問には参ります。

若い人たちに(大抵連れて来ます)「如何に既存仏教が堕落しているか」―弱者の意見に聞く耳を持たない、門前払い―を体感させるものだと思っています。

というか一週間でグラフの針が振り切れそうに謀殺される一瞬に道場破りの如く現われて難しい話を切り出し、若い衆に「このザマだ!」と摺り込まんとする意図を察すると、それに一役買っている現状、不満に思います。

 

 法事の始まる前は灯明や焼香の用意、今頃では暖房、時として着替えの場のセッティング、トイレの案内等、もろもろパニック的に混乱します。

バックヤードも勿論です。そんな時に呼び鈴で玄関まで呼び出されて「エホ○」についての口上がすっとんきょな顔から機械的に放たれるのを目の当たりにしたとき、私どもの膝がガクっと折れてその場にコケそうになるのです。

 あちらの方々にとっては酔狂なまったりとした休日であったとしても私たちにとってはおつきあいできない時間だってありますよ。もっと相手のことも考えてくだされば。

時間さえあれば私でよければお話くらい聞く耳もちます。

 それとも本当に「哀れな坊さん」に慈悲の手を差し伸べてくださっているのでしょうか?

私は各々「度胸試し―試練」が推察されますので逆に「お迎えする」所存です。そしてご希望なら徹底的に議論したく存じます。その時は帰しません。