わかっちゃいるけど・・・怒っちゃダメ

「ほんわかとやさしい気持ち」と(昨日)語ったあと、スグに「瞋恚」のこと。難しい言葉ですし、それを抑えることも難しい。

「しんに」あるいは「しんい」と読んで人の「業」、「三毒」の一つです。我が心に反し逆らう者に怒りの炎を向ける我が身の姿を言います。ちなみにあとの二つは「貪欲」と「愚痴」でした。

 

 仏教ではその「煩悩」のベースとなる「三毒」を最も戒めるべきことと伝えます。

 

 「貪欲を生じ瞋恚をおこすことも、そのみなもとをいえば、みな愚痴よりいでたり」(存覚)ということもあり我が病あるいは愛する者の病を得た姿を見て、愚痴り、健康に嫉妬し、時として怒りをも思う姿から離れたいという意図ががん関連のケア冊子の配布ともなったわけです。

他を羨み「愚痴ル」言葉を口に出すこと少なくないですがそれが煩悩の大元、過度な愚痴の気持ちが怒りに達するというのでしょう。

 

 さて、8割方、発声の難儀2週間以上から回復し、一昨日は静岡の「好日山荘」へ少しだけ遠出。

クライミング用ヘルメットの新調が目的です。

 

 昨年は放ったらかしにしていた、本堂北側のイヌマキを剪定しようと、今一度我が心を引き締める意味で新しいヘルメットを購入しました。

本堂の三方を囲うイヌマキの中で一番大きいもので、かつて「200万円!!」の声が掛かった代物です。

 

 実は前年末に近所で樹木伐採中に落下し頭を打って死亡するという痛ましい事故がありました。

その際のヘルメットの着用の有無については知りませんが、作業に於いて基本的な「プロフェッショナルな仕様」は心掛けて、かつ実践していかないと周囲にお叱りを受けることは必定の事。事故などがあっては皆様にご迷惑がかかることになりますし・・・。

 

 静岡に行けばお昼は大抵、「焼魚定食」の店へ。

私が御世話になるその手の店は2軒ありますが、その日は地下道の方。

 

 嘘のような突っ込みを受けたというか、「何だったんだ」と首を傾げるつまらない話を少々。

 相方と昼時に入ったその店は殆ど満席。小テーブル4つが「田」状にくっついた4人掛けに案内されました。

注文してほどなく30~40代の夫婦が「相席」に。

 

 真横に座ってべらべらおしゃべり全然構いませんが、先に着席していた我等の食事中、そちらの奥様、我らのテーブルの上にある箸ケースにぬっと隣から手を伸ばしガチャガチャ。

オレならここは一声、「ちょっと失礼」とか「ごめんなさいね」の一言は「欠かさぬのう」と腹の中。

挙句その奥さん、自分らの注文した「カツ煮定食」を頬張りながら、「絶対に魚なんてたべないよねぇ」と声高に。

 

 「え?オレかよ」と周囲を見れば「サバの焼き魚」を完食して満足してお茶をすするのは私のみ。

信じられないお隣の奥様の「突っ込み」にどうボケようかとも思いましたが、「腹立つ~」と心にしまって席を立ちました。

 

 だいたい相席で、席を作り直している店員を見ているのに先客に対して、まったく当然の如く「無視」を決め込む御仁らですからその程度でしょう。

旦那さんに投げかける振りをして「私に」なのでしょうか・・・。

 

ご婦人は「魚なんて・・・」の後に「あれだけ垂れ流しているのに・・・」と仰っていましたので「フクシマ」のことを言いたかったのでしょう。

 「魚はバカが喰うもの」と勝手に私が被害妄想したことも「腹が立つ」ことに繫がっています。

それとも顔に何か変なものでも付いていたのでしょうか。

サバのかけらとか醤油とか・・・

家に帰ってからそこまで愚弄される顔なのかまじまじ確認した次第です。

 

 怒りとは、つまらないところから増幅してしまうもの。 

少しだけ周囲に対する配慮があれば紛争などに発展しないはずですね。

そういう関わりが嫌ならそんな店には行かない方がいいのですが、広い人間(じんかん)世界、致し方なき事。

齢をとって怒り易くなったとしたら超反省。自嘲して自重します。

「頑固」ほど取り返しの付かなくなる性格はありませんから。

 

 東電のフクシマ放射性物質垂れ流しには私も「怒り」はあります。

しかし、幼少期の者たちならまだしも、この齢に及んでサバの残留放射能があったとして、たとえ人体が汚染されたとしてもそれが蓄積して何らかの病気に罹患するには相当の時間がかかるでしょう。

普通に寿命が来ておさらばする方があきらかに早いかと。

 

 「汚染されたサバを喰らう薄弱な私」を嗤う御当人等、あなた方の食する豚さんたち、ひょっとするとフクシマ辺りに徘徊する野生化したものだったりして。

そんな流通ルートも十分有り得るお話です。

世は「食の安全」について、疑心暗鬼の様相を呈していますからね。

 

 相方も思わず苦笑、笑いを抑えるのが大変だったそうですが、その言葉を借りれば、「カツ煮のコレステロールと糖分、後付に頼んだデザートの方が余程体に悪い」そう。

何よりその奥さまが気を利かせて旦那様に注文したノンアルコールビールに対し、『中途半端に酒に拘る「卑しさ」と「意地汚さ」』を感じたと、暗に罵倒された私をフォローしてくださいました。

「家帰ってゆっくり飲め」とのことです。

 

 皆様方は決してつまらぬことに目くじら立てずにひたすら

「怒っちゃダメ!!」を実践してくださいませ。

 

画像はもうそろそろの梅と購入したド・カラフルな被り物。

まだまだ寒い日は続きます。今少し気温が緩んできましたらあの大木に張りつこうと思います。

 

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コメント: 2
  • #1

    小山昭治 (金曜日, 24 1月 2014 08:45)

    もう 梅は準備を始めたのですね。
    小堤山公園の桜のつぼみは、まだまだ硬いままです。

    くれぐれも高い所は気をつけてください。
    本来ならばお寺の邪魔な木やお墓の掃除は
    檀家がみんなで行うべきところ。
    いつもありがとうございます。
    ヘルメット、梯子のロープ掛け等くれぐれも
    お忘れなく。

  • #2

    今井一光 (金曜日, 24 1月 2014 18:50)

    ありがとうございます。
    少しずつでも進んでいければいいと思っています。
    のんびりと注意深くやらせていただきます。