では区分所有権(マンション)は? 昨日の続き

東急ハンズ時代、バイトで入ってきたI君と私とは9歳年齢差がありますが同郷(静岡市内)であったことと動きが良くて気が合ったため色々な所に連れまわしました。

沖縄にも何度か行ってもらいましたし一時は知り合いの競輪選手一家に弟子入りさせたほどです。

体を壊してしまったためその世界へ進むことは断念しましたが・・・。

 父親が書道の講師をしていて書は無茶苦茶達筆。

ハンズ内フロアでは重宝に使われていました。

中央大学を卒業して、衣料品商社に就職し営業成績はトップクラス、順風満帆に見えました。

付き合いは続いていましたが私が沖縄で宅建試験を受けるというと「では私も」といって受験し、合格するとさっさとその会社は退職して東証1部の不動産会社に中途入社してしまいました。

 物事を進めるのが「早いな」と感じているとトントン拍子に出世してあっという間に統括部長。

「やるな」と思っていればこれもさっさと辞めて、都内某所に仲間と自分達の店(不動産屋)を開業しました。

退職金等注ぎこんで開業2年ほどたちます。その時私は心底「リスキー」を感じていましたが、今はぼちぼち何とかやっているそうです。

 

その彼から昨日メールが来ました。

「都内の暑さは異常、海が恋しい。萩間川でボート遊びをしたことが懐かしい」という言葉が並んでいましたが、本業の方、同業の私の叔父さんの住居地とは違う(渋谷世田谷エリア)のでさすがに「物件は動き出している」ことは一応感じているそうです。

これは消費税増税を見込んで前のめりで個人が触手を動かし、それを感じた業者がマンション用地や住宅用地を仕入れだしたのではないかと言っていました。

 一瞬、投資物件も動きだしつつあったそうですが5月半ばの株暴落で相当痛んだらしくその後は問い合わせも減っているそうです。

彼の会社に関しても結局現状、「低金利政策の恩恵」は感じていないとのことでした。

株価の上昇と不動産取引はかなりリンクしているようです。

株と土地を動かす個人と大企業だけに恩恵がありそうですね。

あのミックスキャンディー。まぁそもそもインフレに反転させてミニバブルを望んでいるのですから個人より大企業優待ですね。とりあえず株が上がれば景気が良くなるという構図は当たっていそうですが、海外の投資家のマネーゲームに弄ばれている様な気がしますので、本当に国民の隅々までその「恩恵」とやらが廻ってくるのは相当後か、既に「祭り」は終了なのか視界は不明瞭です。

そもそもその「恩恵」とやらは「自分本位の御利益」に他ありませんので国民こぞって勝手な事を言っている今の姿は仏からみれば決して素晴らしいことであるとは見えないでしょうね。

「生きるため」ならイイけれど「より贅沢」を求めるという姿勢は仏様に嫌われてしまいそうです。

 

さて、昨日のお話は土地建物の所有権でしたが、区分所有権(マンション)に関してはもっと悲惨な話が入ってきますね。

3.11では東北地方のマンションも相当数痛んだと聞きます。

ここでは今後どこでも起こりうるマンションが抱える経年劣化と耐震劣化について大きな問題を提起しました。

 どういうことが起こっているかといえばやはり古くなって魅力が低下しての空室の増加と借家化、そしてお決まりの抵当権等の権利関係複雑化です。そこに管理意識が低下する中、多くの区分所有権者の意思も交錯します。

そんな時に地震の発生。損傷したマンションの建替え工事案が必然的に上がってくるのは当然でしょう。

また損壊していなくても、そして特に耐震基準改正以前(昭和56)の物件ならずとも、これからまたぞろ建替え事案が提起されてくるでしょうね。 

 建替えの決議は5分の4以上の賛成とされるなど、最近になってからマンション法が緩和される傾向にありますが、容積率の緩和や開発業者が主導して付加価値を付けられる物件などはごく僅か、限られていますので、相当の難渋が立ちはだかることになります。

 

 やはりここでも問題が顕著だったのは「抵当権付き」の部屋の有無ですね。

 自分の借金でも無いのに同じマンションの一部の部屋に抵当が付いているだけで、他の善良な所有者と、最悪その借金まで按分しなくてはならないのです。

将来のややこしい問題発生を考えれば、どこの誰が同じマンションの区分を権利主張をしているかわからない中、安易に購入するのは本当に危険だと思いました。

 せめてすべての部屋の現状の権利関係を洗いなおすくらいの余裕は必要でしょう。しかしいつでも「区分所有権」だけに借金のカタに入れられたり、「白紙委任状攻撃の夜逃げ(昨日ブログ)」もありえますので、ワケわからん人たちと運命を共にするのは「ちょっとムリ」な感じがします。

 

画像③は「明日の晩にも咲くぞ」と言わんばかりの月下美人。当初5個の蕾がありましたが、早朝カラスにつままれて2個残り。毎度やられます、嫌がらせ。

 

 

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コメント: 2
  • #1

    小山昭治 (火曜日, 16 7月 2013 08:36)

    株が上がっても売って何ぼ。
    売らなければいくら値が上がっても絵空事。
    抵当権もしかり。
    この世には絵空事が多すぎます。
    つい先日あったアメリカの住宅ローンも
    同じです。
    現実を見据えましょう。
    で 宝くじも当たればいいけど当たらなければ
    何もなし。
    でも買わなければ当たらない。
    夢を見るのにお金を出して買わなくても
    ゆっくり寝た方がいい夢を見るかも。

  • #2

    今井一光 (火曜日, 16 7月 2013 20:24)

    ありがとうございます。
    世の中「千三つ―せんみつ」の件
    親鸞聖人の日々語ってきたメッセージでもありますね。
    私はどんなことがあったとしても「ニャッ」と笑って
    聖人の
    「よろずのこと、みなもって、そらごとたわごと、
         まことあることなきに、ただ念仏のみぞ
                  まことにておわします」
                       (歎異抄)
    であったなぁと、ぶつ、ぶつ、仏、仏・・・念仏して
     まことのことは「なむあみだぶつ」ただ一つと
    世間を鳥瞰していたいものです。

    遁世もまた夢ですが
    煩悩世界にまみえてこその真宗坊主ですから。
    田植えをする聖人の姿が思い浮かびます。