「せんみつ」 昔の不動産、金融業

「あんみつ」は私の好物、そしてコメディアンの名前の略ではありません。因みにこの辺りでは甘味屋という気の利いた店はありませんので吉田町の「ガスト」でのお楽しみ。

 

 「せんみつ」、悪徳不動産屋、悪徳金融屋をこう呼んでいた時代がありました。 

不動産について久し振りの叔父と話す機会がありましたのでその時のお話を。

 

「せんみつ」とは漢字をあてれば「千三つ」。

出典は浮世草子「千いふ事三つもまことはなしとて千三つといふ男あり」で、後世になってから「真実は1000のうち3つも無い」ことから、嘘つき、出鱈目、出まかせを言う人、そしてその手の輩を多く輩出する職業を「千三つ屋」と呼ぶようになりました。

 要は詐欺紛いの商売で、そんな「業」が大手を振ってまかり通っていた時代があったということです。今でもまぁ政治の世界ではその手の人が結構居そうな感じが十分しますが、当然の事ですが世間がヨタ話の連発から真に受けなくなってから「まとまる話」(契約)など千に3つも無くなって 「千三つ屋」=「不動産屋」となったとも言いますね。

 現在は宅建業法という厳格な法律に縛られていますので無茶なインチキは出来なくなりましたが、まぁ業界はその手の話は忘れた頃に何かをやらかす人々を目にしていますので半ばその様に評価されることに対して仕方ないと許容している様でもあります。

 

さて1000のうち3つも約定できないというのはまさに現在の不動産業であると叔父は言っていました。

これは売買仲介の話ですが人口流出度トップクラスの牧之原市にあっては顕著だと思います。

都内の賃貸の収益物件であっても10%の利回りで買ったものがどんどん下がっていくそうです。これは所謂経年による陳腐化で中古物件ならではの当たり前のことですが新築物件に対する競争力の低下が問題となってきます。

具体的に云えば数年前まで7.5万円で貸していたワンルームが今は5.5万円でなくては借りてもらえないということですね。

新しい方がイイに決まっていますので。

 

 この傾向は超最低金利で不動産価格上昇の定義となるはずですがほとんど現状土地価格が上昇する気配は無いそうです。

新築物件で買ったとたんに既に2割下がっているなんてことは良く聞きますが、こうなると不動産ではなくて動産をイメージしていた方がいいですね。

 

 さて、この牧之原市にたくさん見かける「誰も入居しない新築アパート」の大家さんのことや、もっと実質の坪単価は下がっているのに未だ「タカP」(高飛車)な価格をぶら下げている物件はいったいどうなっているのか考えてみました。

 

 新築アパートを建てる時は、アパート建築業者が手取り足取り銀行の借入から支払まで段取りしてくれます。

当初は家賃保証の話もあったりして安定感を表に出しますが大抵はその家賃保証に関しては協会やら業者のリスク回避の方策が潜んでいたり、見直し期間2年などの条項があって一筋縄ではいかないようですね。

 

 スズキ牧之原工場に付属する工業団地建築構想のドタキャンという事案は、補償継続できない「社会的情勢の急変」にあたりますから、ひょっとすると担保外かも。

売買物件で依然強気の坪単価が提示されている理由もおそらく権利関係がややこしくなっている場合が多くて、抵当権が登記されて権利関係が無茶苦茶になっている可能性もあるそうです。須々木から地頭方にかけての150号線沿いの民宿、バー、喫茶店。

飲食の廃屋、お化け屋敷のオンパレードの風景は既に慣れてしまってはいるものの観光都市を外部に標榜している市政であることから特に恥ずかしいことではありますね。

子供たちの立ち入りもあり、景観はもとより防犯上の問題もありますので地区の方々も問い合わせたこともあったそうですが、やはりその「複雑な権利関係の交錯」があってまったく解消できる目途はたっていないとのこと。

 

 抵当権がついている不動産の場合、旧抵当を外すための元の金額に近い価額が提示されていることがありますので今時あり得ないような金額が平然とつけられているのかも知れません。

 まだ多少余力が残っていて事情を知らない鷹揚な買主(3/1000以下)の出現を首を長くして待っているのでしょう。

 まぁ興味のある人間しか目を向けることはありませんしその客も絶対に値切ることは決まっていますので割安感を演出するために前もって高めの金額を設定していることは確実です。

 

 権利関係の状況確認はアパートのオーナーでも土地の抵当権の有無の確認でも興味本位を含めて法務局へ行って謄本を取れば一発で判ります(画像)。

住所地を調べて法務局までどうぞ。相良だと島田ですね。以前は寺近くの小堤山手前にあったのですが・・・

閲覧でしたら1件印紙代350円です(ネット環境と登録手続きでダウンロードも可)。

 

「権利」が「所有権」になっていて下部に余計なややこしいことが記されていず(空欄)、不動産屋さんが仲介している場合であれば値切りのタイミングによっては格安で仕入れられる可能性はあります。

不動産屋さんも商談成立させなくては利益になりませんので先方と交渉してくれるはずですね。

 

今の様な状況下で不動産を取得しようとする場合は

①とりあえず飛びつかない

②買う気も見せない(検討しているのみ)

③欲しくとも法外な安値で差して様子をみる

④新聞紙上掲載の競売(けいばい)公告を気長に待つ

 (ただし大概は抵当権付きまくりまたは不法占拠者も漏れなく付いてきたりします)

というのが結論でした。

バブルの頃は差し押さえされて夜逃げする前に当座の資金稼ぎにとそのスジの人に実印・印鑑証明・白紙委任状を渡して数百万程度をゲットし「おさらば」。

そのスジの方はまともな債権者が気が付く前に配下のアジア系外国人グループなどに家屋を占拠させ住まわせるという事案が見受けられました。きっと今もかなり横行している手段です。そうなれば素人は手出し無用でしょう。

 

③の場合、本当に不動産を取得したい場合は不動産屋さんも人間ですから「足元見やがって!!」になって感情を害しますので『予算的に苦しい』という表現にしましょう。

 

蛇足ですが「競売」は業界では「けいばい」と言います。

かつてある場でそう読んだら「きょうばいですよ!」と御指摘を受けたことがありましたが、御存知ない人には違和感あるかも。ニュース・ドラマでも99%「きょうばい」で通っていますら致し方ありません。意味は同じですし。