庄屋さん屋敷  加茂荘

昨日の菖蒲のお花見の敷地は加茂家という庄屋さんの御宅でした。

現代にあってこれだけ大きな旧家はそうは残っていないでしょう。

維持管理には相当の費用がかかることが想像できます。

 

 遠州は佐野郡桑地村の過半を占める、極めて有力な庄屋だった当家は室町時代からの旧家で、家康が浜松に入った頃、天正後期の書状やら江戸時代を通してたくさんの史料的価値のある古文書が「加茂家文書」として知られているそうです。

一部文化省の資料館に保存されているとのこと。

 一見しただけでタダ者では無い財力が想像できますが掛川藩の有力サポーターとして金銭的工面もしていたそうです。しかし明治維新のドサクサで相当踏み倒されたとのこと。

 

 私も色々なところでこの手の「残骸」を見ていますが所謂「借用書」の類の書面が無数に残っていたのでしょうね。

当時の金員の賃借に際して記される記名捺印書面は、金銭等の返済の際にその場で滅却されるものですので、後世に残っているということは踏み倒されたのか未だ返済がされていないということになります。

 しかし、御先祖様の借用書を今突然出されて「カネ返せ」などという事案が無いということは、時間さえ経ってしまえば大抵のものはチャラになってしまうということなのですね。

時間経過の利益・・・、「時効」と言ってしまえばそれまでですが・・・

 

①外壁②本宅内壁③安政地震後明治になってから再建された土蔵④安永2年(1773)の建築「長屋門」・・・火が入ったかまどと廃煙用の窓がいいですね。

 

こちらではより掛川市街に近い場所に掛川花鳥園を営業していますので下の様な鳥たちも出迎えてくれます。中庭のカモはフリーでしたがフクロウとハヤブサは写真撮影用の余興。

可愛くて珍しい生き物ですので感情移入、鎖に繋がれた鳥は少しばかり気の毒になってしまいます。