「厠」の語源は「側の小屋」 

先日の「便所の蓋」は自宅の中にトイレが設置されるようになった近年になって以降、当然の如く付属するようになった便利グッズだったのでしょうね。

 

 私が幼かった頃はトイレに行くのが強烈なストレスだったことを今だ覚えています。ミスったら自分が落ちますからね。

まさに奈落の底のイメージで覗いた時の中の光景たるや・・・。

 しかし、一昔前はトイレは住居家屋の外にあるのが常だったようです。当地でも農家の作りが残っている所は今でも外にトイレが設置されているお宅が残っています。

よって昔のトイレ=「厠」という字は「住居の側にある小屋」を一字に表したものでした。

また、あともう一説。

これも経験者に聞けば相当のストレスというか命がけ的だったと聞きますが川に2本の板を懸けただけのトイレ。

効率的というか後処理不要でコレが水洗トイレの原形。

歴史的には相当古い、古代よりの伝統的トイレで、その場所を小屋で囲んで「川屋」。

 小田原城の遺跡発掘調査中のあの石もその種の「部材」だったのではないかと思いますが実際のところそれらを裏付ける証拠は出ていませんね。

 

画像①は気賀関所跡(場所はここ)の厠。外に造られた木板の屋根の小屋です。②は小屋の中。受けの容器に壺が入っていました。

③は関所詰めの上級役人の厠でしょうか、屋内のもの。

畳が敷かれているのには違和感がありますが、そんなものだったのでしょうか。④はお馴染み「汲み取り口」。