春海秋山 御前崎浜岡の「ひーかじゃー」

浜岡は池新田地区に住むご年配の方とのお話の中で「春海秋山」(はるうみあきやま)という言葉が出てきました。

今では気象海象の世界の言葉ですが、一昔前はそんなことの意は「常識」の範疇だったとのこと。

 この語は当遠州東海をはじめとする所謂「太平洋岸」の特性を一言で言ったものですね。

 

春は海の方角が晴れていれば天候は安定し往往に晴れるもの。

そして秋はその逆ですよということでしょうか。

 

「季節特有の低気圧と高気圧の関係」と言ってしまえばそれまでですが夏型の気圧配置、南高北低と冬型の西高北低という語もあって風の吹き方にも特徴があります。

 

さて、私は池新田地区にも御厄介になっている檀家さんが点在して、頻繁に行き来しておりますが、一つこの時期特に閉口させられることがあります。

これが「ひーかじゃー」です。

沖縄の石川―現うるま市―嘉手苅(かでかる 場所はこの辺り)にかつて住んでいた頃、微かに風に乗って漂ったあの臭いを思い出します。

「ひーかじゃー」は沖縄弁で「豚臭い」です。

池新田地区のその香りは沖縄のそれよりは数段キツイですね。

太平洋上に高気圧が張り出して海風が吹く晴れの日は池新田の低地帯に籠ります。

時として「窓を開けて五月晴れのうまい空気を」なんて気にはなれません。