明日有りと思う心の仇桜 高天神祭 火縄銃

年に1度ここ高天神の野原やら登城口が賑やかにになるのが三月の最終日曜日。

掛川駅からもシャトルバスが往復します。

主たる場所は追手門ではなく搦手門側。

普段まばらな登城口が今日だけは一変していました。

私はその人っ気の無い高天神は幾度となく散策に訪れていましたがこれまで都合が重なって「この日」にお邪魔する機会には恵まれませんでした。よって時間調整のうえ今回限りと思って物見遊山に出かけました。

 

怪しい天気の中、主たる期待は火縄銃鉄砲隊でも・・・と高天神へ。

この行事は毎年の恒例で静岡県内で活動するその手のグループは彼らだけだそうです。毎年、松本城や長篠などの祭典などにも呼ばれているそうです。

 雨を気にするのはズブ濡れになってまで・・・という気持ちもさることながら「火縄の火が湿気」てどうにもならないだろうという理由ですね。 

 

 初めてそれら鉄砲の実写を目の当たりにしましたが、将に大迫力でした。昔の東映ヤクザ映画で聞いたその「音」がなんとチンケに聞こえる事か。

私は甲冑を着込んだりする、この手のものにはあまり興味が無かったのですが、あの腹の底に響き渡る爆発音と硝煙の臭いを嗅いで一気に興味が湧いてきたところです。

「撃ってみたい!!」。

大分前に「遺産」として残された猟銃とライフルの行き場がなくなって警察に返納したことがありましたが今更になって勿体無かったと思う次第です。

坊さんが鉄砲なんて・・・と思っていましたが考えてみれば御先祖様の初代今井権七(紀伊名所図解)が大坂退去後、和歌山で信長軍を待ち伏せた時、山の上から鉄砲を撃ちかけてはしゃいでいる姿を想い起こしますので・・・

 

 しかし火縄銃の機能といいあの発射音といい相当惚れ込みました。血が湧きたつという感覚でしょうか。

しかし甲冑姿で撃つのは、御当人たちはやる気まんまんなのですがどうなのでしょうかね。赤い陣羽織との混成よりもどうせやるなら統一した方がカッコイイ。

 私なら陣笠を被った足軽スタイルでの鉄砲隊を編成しますが。

それが史実に近いってものでしょう。

来年は誰か誘って今一度あの音を聞きに来てみてもいいですね。

 

さて「明日有りと思う心の仇桜 夜半に嵐の吹かぬものかわ」

は親鸞聖人9歳の時の歌といいますね。

この頃になるとその御歌が頭の中を過ります。

「明日があるさ」は体のイイ言い訳なのですね。(本来の意味は違うと思いますが・・・) そして天候の急変も「翻弄される人生」に掛けています。

「出来ることは今日中にやりましょう」と自分に言い聞かせる戒め風の言葉にしています。 

この日は鉄砲演技の終盤、昼過ぎから「花散らしの雨」となってか私も会場も大慌て。

たくさんのお客さん、イベント関係者、出店の方たち、きっと大変だったと思います。

当山も6日には「春の法要」を控えていますが週間予報は現状『雨』。

天気の事は「どうにでもなれ」ですね。というか「どうにも」なりません。

 

画像①搦手門口「岡部・板倉墓碑」入口の田んぼの中の特設会場。バックに火ケ峯砦のボタ山が見えます。

③は搦手近くの植木市会場。1つ好みの物がありましたが混雑を避けようと(会場近くには駐車場を確保してあったのに念が入りすぎました)車を大東北公民館に置いたため、本日は諦めました。

④が近くの茶畑。バックの山が小笠山、新芽が眩しく光っていました。⑤⑥は帰り道、塩買坂下の花々の様子。雨に濡れて人の心はめげましたが植物は生き生きしていましたね。