南海トラフ地震 被害想定

30日、中電さんからDMがポストに投げ込まれていました。

タイミングからしてその焦りの色を感じずにはいられませんが、内容は概ね「緊急の安全対策は完了しており、津波に対してはすっごく立派で適切な

防潮堤を作っているからもう安心」といったところでしょうか。

 

これはまず徒労に終わるでしょうね。

客観的に言っても 無理でしょう、再開は。

牧之原市長も「再開はあり得ない」と言っていますし、たとえ何とか「安全布教」が実を結んだとしても手続き上無理なのですね。

近隣首長が反対していたら・・・。しかし安心なんかできませんよ燃料たくさん抱えていますから、あそこに。

 

どんなに安全だ安全だと連呼されても実際に安全では無いことを目の当たりにして、その安全の根拠も脆弱であるのですから殆どの人はその作られた安全に対して不信感を強く抱くことはあってもそれを信じることは無いと思います。

 

あっ、それから滑稽なこと今一つ、いや二つ。

①風説被害と称して産品不況になった時、その風説の責任者たる役人が

「安全安全」「うまいうまい」と食べてみせること。

②米軍が導入しようとしている「オススプレー」が不良品との噂が拭えず

 各自治体首長が反対している中、自らそれに乗って「安全安全」「大丈夫

 大丈夫」と言っているあの人。

 

国民をかなり程度低く見積もっているようですね。

そんなパフォーマンスで人々の心を動かせると思っているというところが

寂しいのです。

これらの行動は幼稚園の先生が園児へ身を以て何か教える、その導入方法と同じですね。

 

 

さて、そのタイミングとは29日に南海トラフ沿いで起きるとされ

巨大地震をめぐって国の二つの有識者会議の被害想定が発表

されて30日朝刊の一面に大きく「最悪32万人死亡」の見出しが

躍った日ということです。

その副題に「浜岡原発、浸水も」とありました。

 

原発については当ブログでは「横須賀城と浜岡原発」のところで

記させていただきました。

 

要は防潮堤を作るから安心という理論ですが、想定される

М9.1 の揺れに耐えられるかどうか、液状化に対応できるかどうか

実際の津波の力に耐えられるかどうかなど人間の能力では絶対に

判りえないところなのですが、それでも「安心安心」と魔法をかけ

ようと必死です。

 

また、上記の画像を眺めて頂ければだいたいお判りだと思いますが

原発の炉の並ぶ辺りは周囲を丘に囲まれてもっとも低くなっています。

防潮堤はコンクリートと盛土でコの字型に原発域を海に対して

囲い込むのですが、この防潮堤は逆に原発域へ流入した水の

流れを逃がさない作用を惹起させてしまい、この辺りの窪地が

池となって、炉が水没することが大いに考えられます。

 

炉のドア等の防水処理とかを誇らしげに語っておられますが、

М9.1という未知の揺れにコンクリートと鉄で作った構造物の

防水性の維持までをも期待することはいささか無理なことでしょう。

 

また東端の海岸フラットから立ち上がった台形の堤の海側法面は

土砂を固めて上からセメントを吹き付けたであろう場所と玉石を

並べて鉄製ネットで覆った場所がありましたが、堤はセメントらし

きものは劣化し脆くなって波により浸食、流出している箇所が

ありました。

また原発立ち入り禁止区域手前の石積みの法面は既に鉄製ネットは

跡形も無く腐食し、玉石は下に崩れていました。

 

色々な場面で「脇が甘い」とよく耳にしますが防潮堤のはずれ、

いわゆる「脇」の部分が一番に力のかかる場所(堰が崩壊する場所)

である事は素人でも判ります。

これらの脇の甘い状況で「サイドから切り崩される」ことは要に

想像できてしまいます。

 

どなたかが言っていましたが「正面玄関にガチガチに鍵を掛けて

裏口ががら空き」とはこのことです。

地震で壊れなかったとしてのお話ですが・・・。

 

とにかく皆様方たすかってくださいよ。私は小堤山に逃げます。

生きようと努力したいです。小堤山で遇いましょう。

まずそんなことが「近いうち」に無いことを切に願います。