義元と寿桂尼

息子と母
息子と母

初のお目見えです。シルバーが息子「よしもと(義元)」、ブラウンが母の「じゅけいに(寿桂尼)」です。母親は凶暴で気分次第で人に喰いつきますのであまり人前に出せません。一旦火が付くと家中てんてこ舞いで下手をすると刃傷沙汰の様。血だらけになります。

段ボールの「おやかた」におわします御屋形さまは母親の性格とは大違いで大人しくまた臆病です。他の兄妹たちは4家に分家しました。

さて、戦国期に出てくる「おやかたさま」ですが「親方様」という字はあてません。

勿論「館」「居館」の意味でありますが本来その呼び名は一つの格式であり「屋形号」といいます。よって「おやかたさま=御屋形様」です。

室町期では足利幕府承認の守護・守護代クラスの有力者のみの称号でした。御屋形様は上様とも呼ぶことがありますが上記の「屋形号」を持っていない(守護・守護代で無い)者はたとえ力をつけた者であっても屋形号を賜らない限り御屋形様とは呼ばずに「殿」が通称となります。

今川家は名門足利家将軍家の筆頭で駿河守護、勿論「御屋形様」となります。

あと「根古屋(根小屋)」について。

城(山城-天守または山頂の館)は通常時は地域の象徴であり、実用にするのは「いざ」という時のみ。普通時に城主の住まう場所は「城の根本の屋形」です。毎朝城にたどり着くだけで大仕事ですから。

そういう場所を「根古屋(根小屋)」と呼んでいました。

特に東日本の城址を歩けば高頻度でこのような名称に当たります。

最近、国宝格上げで名を知らしめた駿河久能山の住所は久能山城からの名称だと思いますが「静岡市駿河区根古屋」です。また中部でも長篠城近く、信玄狙撃事件のあった野田城にも伊那街道に根古屋村という地名があります。

ネコが入っているからネコ屋ではありません。

 

また住職兼、寺侍兼、寺男の息子は、家中での順位はネコの下位で「うじざね~(今川)氏真」と呼びます。断絶の道を歩むのでしょうか。