遠州桜ケ池 特筆すべきは諏訪湖伝承

牧之原市のお隣のあの街、その字の通り比較的新たに開墾されたという池新田と呼ばれる地の東側、相良寄りの丘の上でちょうど原発の北側にあたる場所にその池はあります。

場所はここです。

 

桜ケ池はこの地区では結構名だたる名所で、戦前戦中の頃は相良から遠足で徒歩でここまで来たといいます。

尚この池からほんのわずか相良に向かって下ったところに当サイト「高天神城お散歩ツアー」で紹介させていただいた天正六年の渥美源五郎勝吉の件、首切坂があります。

 

法然上人や親鸞さん、熊谷直実までもここに来たという伝承があって池の畔に立つ案内板に記されている秋の神事「おひつ納め」をそれらの僧が「継承」して今に至るという件については俄かに信じられませんが、我が宗旨の、それも御開(ごかい)さん―親鸞聖人―他、藤枝のお東のお寺、熊谷山蓮生寺さんにまつわる蓮生坊(熊谷直実)の名まで記されているとあっては一目を置かなくてはなりませんね。

 

 

「おひつ納め」は「遠州七不思議」のひとつに数えられいます。

池の神社に伝わる伝承神事で秋のお彼岸に、赤飯を詰めたおひつを池に沈めて龍神さんに供えるのですが後からカラになったおひつが浮かんでくるとのこと。

龍が平らげるということですが、ここには腹を減らした鯉とカメがわんさかいて、ご馳走を入れればそれはみんな押し寄せて食べられてしまうことは当然でしょう。

 

ここの面白いところはどの時分からそんな話が出たのか、池の湖底が信州諏訪湖と繋がっているという話です。

諏訪湖と言えば諏訪家=武田勝頼の勢を連想しますが、武田勢は高天神での長居、負け戦の末、転々バラバラになりました。

あるいはこの地に土着した信州甲州勢の故郷への郷愁の想いがそのような伝承を残したものと思います。

 

さて、今回の台風15号は「今だかつてない勢力」のようですね。

わたしも920ヘクトパスカルなどという数値を体感したことはありません。

確か私が沖縄滞在中の最高は935だったと思います。

それでも台風が過ぎた後そこいら中が無茶苦茶になっていました。

被害甚大のおそれと発表がありましたが何とか人命に関わる被害がありませんように。