「女墓場」大菩薩峠より  富士山見えず人慣れ鹿

将来にかけての人口減少への危惧が伝えられていますが2070年には人口が8700万にまで落ち込んでそのうち4割が高齢者。

1割が外国人になるとの厚労省の推計。

 

移民が増えることは働き手が増えるということで国内プラス材料ですが異文化が入るということで日本の文化への理解度が国民全体では薄まってしまうということと、特に宗教の違いにより、ちょっとした軋轢、諍いに発展しやしないかを思いますね。

特にまた、仏教文化の維持とその世界に生かされている寺や神社などその支援者の希薄化は厄介なこと。

持続可能の言葉をやたら聞くようになりましたが、この件はまさに持続不可能の域となりましょう。

 

私は勿論その頃といえばお浄土からの俯瞰となりますから、もはや「勝手にしやがれ」の心境ではあるものの、寺そのものの永続の不安は一番に心に残るところ。

いつかは滅ぶ・・・それはそれで承知しているつもりですが

 

扨、昨日は良き天気で鉢植えの入れ替え作業をしていると昼前に息子がフラっとやって来ました。「昼飯でも喰いに行こう」と西の方に誘い出されてファミレスへ入りました。

 

今のファミレスはコロナ禍を通して色々変わっています。

先ず、対面の接客機会を無くしたいという意図が前面に出て、テーブル上にはパッド状の端末とメニュ―があります。

その端末を操作してモニターの中あるいはメニューから番号を入力して注文することになります。

その後、配膳ロボットが注文した品を「配達」することになりますから人と対面するのは会計の時だけ。

 

私もようやくそういった流れに慣れてきたものの、操作はすべて奥方。「何がイイの?」と問われて「コレ~」ですからもし独りできたとしたらドギマギすることは必至ですね。

 

昨日は私どもの近くに80歳を超えているだろう年配の男性が独りで着座しました。

席の左右を変わったりジャケットを脱いだり着たりモゾモゾしているのは承知していましたが奥方がそれは「店員が来て注文を取りに来ないことにイライラしているのでは・・・」と。

端末には「不明の点があったら机上のブザーを押してください」とはあるものの、そんな注文のシステムを理解できるはずもなくまた「端末」どころか「ただ待つ」だけでしたからね。

 

するとその奥方の声が聞こえたのか、そのお爺さんは「ちょっと・・・」と奥方の肩を叩きました。

間髪を入れずその様子を窺っていたか店員さんが飛んできましたが、やはり「どうしていいのかわからなかった」とのことでした。

 

その後一件落着かと思って席を立ちましたが、店員は対面で注文を受けたものの明るい声で「スープとお水はあちらのセルフカウンターでどうぞ・・・」でしたから「これも無理な話だな」と、もう少しばかり、配慮があったらね・・・と奥方と息子と話しながら店を出ました。

 

考えて見ると、現状各所で会計や注文の新システムとやらに出くわすことが多くなりましたが、私はそれが非常に苦手です。

ついて行けませんね。

そのお爺さんの姿は近い将来の私である・・・とオーバーラップしてくるのでした。

 

そして、独りでファミレスでランチを取るシチュエーションとは・・・奥さんが先に逝去されての故か・・・などなど余計なことまで。そう思うといよいよ悲しくなってしまいました。

タイミングが合いませんでしたが私どもがその件早く気づいてヘルプができたらよかったのに・・・としばらく後悔した次第。

 

画像は東京の「女墓場放浪」からの画像。

先日歩いたのが大菩薩峠と。

天気は良かったが富士山は見えないのは春霞のせい。

残念がっていました。その代わりに鹿と出会えたと喜んでいましたが、アレはかなり人慣れした鹿の姿の様。

どなたかが餌付けでもしているのでは・・・普通の山で出会うあの連中は人前近くに出てきてシャッターチャンスを与えるなどまずないかと。

 

GWは人混み嫌いで自宅待機とのことですが、「東京はウソのようにガラガラ、空いている」ので私どもに「遊びに来い」とのこと。

 

しかしながら「そりゃあ無理だ・・・」お断りさせていただきました。