「海水浴客連日大入り~業者ほくほく」・・・?

昨日嬉しい梅雨明けで本堂障子を解放し、これまでのジメジメ湿気に風を通すことができました。畳がさっぱり、障子引き戸の動きも心なしかスムースに。

 さて、標記「んなワケ無いでしょ・・」「どういうこと?」と訝しがる方、いらっしゃるでしょう。

これは昭和60年の8月末、相良海水浴場の閉場式翌日の地元紙の見出しだそうです。

私も思い出します、150号線は大渋滞、凄い人出で海岸周辺は人と車でごった返していました。年配の方があまりの交通量で国道を渡るのを半日以上見合わせたという逸話も残るそうです。その年の海水浴客は150万人と記されていました。

「夏休み=海」という図式は当たり前、若者だけでなく家族ぐるみで海岸に集まったものですね。

ところが、最近はレジャーの選択肢が格段に増えて、今時上記の如くの方程式による皮算用は既に昔話、フクシマから流れ出る放射能毒を連想する海を忌避する傾向も少なからずあるとは思いますが、都会の若者は海の塩分が「べたべたして気持ち悪い」とか言い出して、冷房のギンギンに冷えた室内でバーチャル恋愛ゲームやロールプレイングゲームに溺れ、夜型生活に偏重しているご様子。

暑い陽射しに弱くなった理由も判りますね。

 

 海浜は砂浜の後退で枯れ、ごみ溜めみたいになった砂浜に足を踏み入れることも敬遠されるようになりました。

 ちなみに遠浅の相良海岸のイメージを徐々に浸食して行った原因で最有力といわれていることが御前崎地区の港湾整備、防波堤工事ですね。本来天竜川から供給される土砂がその根元にある当地や駿河湾沿岸に滞留してくれなくなったということです。原発行政といい相良は相当ワリを喰っているようですね。

先日は海開きの法要を行ったばかりでそちらの海の家からのカットをチラッと紹介しましたが上記画像はその昭和60年の相良海岸の風景です(池田進平氏提供)。

 驚くのはゴミの山にも驚愕ですが、海の家の数ですよ。

ざっと見、10件超えてます。ちなみに今年は3件。ゴミの山を見てもその繁盛振りは手に取るようにわかります。

しかし、あのゴミ山は異常ですね。ゴミ山の回収システムが確立していなかったといえばそうなのですが、砂浜で焼却したあとの画像もありますね。お恥ずかしい絵でした。

当時はあの状況に苦言を呈した相良町民は少なからずいらした(上記池田氏他)ようですが、いくら何でもあの状況には驚くばかりです。「よくもまぁ・・・」というところですが、ゴミは恥部であって人目に付かない場所に美しく管理するのが観光地管理の鉄則。

観光客のマナーの悪さなどというものはどこでも当たり前の事で、その観光客に多くを期待する身であるのですから確実にフォローしてあげなくてはなりませんでした。

観光客は勝手なもので同じ観光客の散らかしたゴミに対して許容しません。相当のイメージダウンを自ら繰り返していたことも事実なのでした。

 前述の池田氏も仰っていましたが、これから海を主体とした自然を前面におし出して来訪者を増やしていくのでしたら富士山の文化遺産登録に際して市民レベルで三保松原周辺を綺麗にした人々を倣っていくべきでしょうね。「勲章」をもらうもらわないに関わらず・・・

現実はもう諦め以外伝わってきませんが・・・

とても言い難いことですがもはやほとんどやる気無しの無言のメッセージが伝わってきますね。

 

 以下画像は直近の画像。上記①と同位置。海水浴場西端のエリアですが、以降ピーク時は駐車スペースになって管理人も常駐していました。現在は集客数も減り津波除けゲートは閉まりっ放しで以下の通り。

 ここ数年来の台風等自然災害によって流れ着いた材木片やガラが積まれています。さすがに直接発生するゴミ対策には手を打っているよう(もっとも大量のゴミが出るほど人が来ない)ですが・・・。

 しかし海水浴場の隣がこれでは、うまくないですね。

塩分を含んだ材は処理場で嫌がると聞いたことがありますが、このままでいいのでしょうか。わが相良海岸。

ウミガメ保護を謳ってはいるもののメインとなる海岸にいつまでもこのようなものを放置するという姿勢に疑問が残ります。

 

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コメント: 2
  • #1

    小山昭治 (火曜日, 09 7月 2013 08:41)

    海岸が無くなるのも時間の問題でしょうね。
    私が朝、歩くのは公園ですが、夏は海岸を歩きたいのです。
    しかし 砂浜を須々木まで歩けないときがあります。
    ですから 海岸へは、干潮の時間に合わせて行ける時しか行きません。
    海岸が大切か、港湾が大切か。人間自身が自分で自分の首を絞めていく構図は変わりません。
    これも自然の成り行きの一つと言えるのでしょう。
    何十年後、何百年後に結果が出て、その時は後悔のみ残るのか。

  • #2

    今井一光 (火曜日, 09 7月 2013 21:18)

    ありがとうございます。
    本日早朝、当地では珍しい濃霧の中のお散歩はいかがでしたでしょうか。
    毎日続けられていることは素晴らしいことですね。
    海岸の散歩については須々木地区の方の専売特許、
    そちらからウミガメの産卵情報を得たものです。
    最近はその手の情報が得られなくなりましたが、生き物たちは
    相良の海岸に愛想を尽かせたのでしょうか。
    人間が利便性と経済活動を主体に活動することと反比例するように環境を劣化させていったのでしょうね。
    人間本意の活動が続くということが人間の(その子供たちの)存在に対する障害を組成しているということに気が付くころといったらもはや相当の手遅れになっている予感がします。