「被災地復興のため」の美辞に気を付けろ

NHK日曜よる9時の番組にて知りえました。

怒りにまかせて記します。

 

お国さまの19兆円に上る東北震災の被災地復興予算の半分は所得税、法人税の増税分。

しかし被災地以外のトンチンカンな場所の土木工事や中部地方の一企業の工場造成工事、刑務所の受刑者への職業訓練等、もろもろのまったく関係無さそうな部署、経費に使われているというお話です。

 

 被災地復興予算の管轄省庁の事業シートにはその他に国立競技場の修理費、反捕鯨団体対策なども入っていました。それを何とか東北復興にこじつけて「予算をとった」わけですが、「はいそうですか」とハンコを押す方も押す方、さぞかしずっとそんな馴れ合いが続いていたのでしょうね。調べてみれば見え見えなのに愚かな国民は相変わらずそんなことは知り得ぬものとしゃあしゃあとバカバカしいばかりの恣意的な予算配分が行われていたのです。

 

 これまでまったく違う道路予算で出ていた1.4㎞の防波堤法面の道路予算がここぞとばかりに大半が復興予算で出ることになったとのこと。

これは沖縄国頭村のお話でした。

国頭村は私の住んでいた恩納村よりさらに北、「言っちゃあ悪いが」かなりのド僻地で沖縄に住んでいた私でさえ行っても年に1度くらいの場所。

道路事情の悪さによるその改良や地震対策は必須の事案であることは了解できまた当然のあるべき姿でしょう。しかし予算の出所にはどうしても無理があります。

 

 瓦礫処理の経費支出も上下格差、酷いですね。処理費安いところと高いところで7倍もありました。

チェック体制ドンブリ勘定、凄すぎます。

業者のぶっちゃけインタビュー「8日でできる仕事を20日かけて請求しちゃった」などはいやはや、やっぱりね、という感じ。

 

適当に「地震対策」と、さも東北震災に関係のありそうな文言を追加して予算をパスさせている構図が浮かび上がりましたが、この国の高級役人さんたちは言葉が下手なのか嘘っぱちの苦しい答弁なのか答弁を求めてもその回答はまったく説得力ありません。

 

 外務省で一旦廃止された海外の学生を無料ご招待して接待するプロジェクトも復活して72億4700万円。これも震災復興の予算です。

税金というものが信用できないし国の在り方もしかり、エリートの高給取りのお友達グループを一旦解散させるべきですね。あまりにも国民を愚弄しています。

 

 また、それでいて福島、岩手、宮城等震災で被災物件を復興しようとして実際に申請しても厳しい審査が待っていて拒絶されることが多いという現状に腹が立たない人はいないでしょう。

 

 気仙沼は震災によって医師不足に追い打ちをかけられてしまいました。

病院、診療所を流されて医師も外部に出て行ってしまう中、尚、気仙沼で頑張っている医者が紹介されていました。

厚労省の支援の主体は公立病院であって民間病院、町医者には予算が下りにくいとのこと。

番組で紹介された医師の施設再建に建物再建設備の1/6は何とか経費支援があったようですが、機材等備品には一切支援が無かったとのことです。医療機関へ6分の1とは渋いですね。

気仙沼では以前の様な設備に戻れない医療機関が六割にあがるそうです。

 苦渋に耐えているあの人たちが「捨てられている」(現地の医師の談)姿を見ていると国にやらせている予算配分、優先順位の有り方を今一度考えていかなくてはなりませんね。

 

 この国で震災にあっても助けてもらえない、むしろ他者の「食い物」にされることが良くわかりました。

 

ありがとうNHK、いい番組でした。

こういう番組を作ってもらえれば受信料払っててよかったと思いますね。

 

あのデタラメ予算の実態への疑念は当然でしょう。

ドサクサに紛れて増税し役人天国大盤振舞、許していていいのでしょうか。

この国の役人天国のシステムは嘘八百。あいも変わらず見え見えの内輪優遇の「なあなあ主義」は早々に改めてもらいたいものですね。

まったく信用なりません。

 

 

画像は日曜日、夕刻時の地頭方港。

うっすらと富士山と伊豆半島、水平線には御前崎より出港した車両運搬船が浮かんでいました。キレイな夕凪を眺めて仕合わせを感じて帰宅。